日本人医療職ボランティア通信#8 手の衛生は一番の感染予防!

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日本人医療職ボランティア通信#8 手の衛生は一番の感染予防!

こんにちは。タイ、バンコクのサミティヴェート病院スクムビット、日本人医療職ボランティア(JMV)です。
新型コロナウイルスの収束に向けて各国が努力しているものの、日々新たな陽性者が増えたり、亡くなる方もいらっしゃったり、と困難な日々が続いていますね。先日、WHOもパンデミックであることを宣言しましたし…😢
しかし、パンデミックの状態であるとしても、私たちが一人ひとり行うべき感染対策は今までと何ら変わらない‼と思っています。

前回は、感染経路についての通信をお届けしました。
日本人医療職ボランティア通信#7 新型コロナウイルスの感染経路


今回からは、いよいよ“感染対策”について書いて行こうと思います。今回は感染予防を語るうえでもっとも大切で、かつ効果的である「手の衛生」についてです。

まずは、手を清潔にしておくことが、なぜそんなに大切なんだと思いますか?

新型コロナウイルスの感染経路は、「飛沫感染」と「接触感染」が主だという事は前回お話しました。この2つのうち、「接触感染」による場合の方が多い、という報告がされているんです。つまりは、自分の手を介して感染している、という事ですよね。確かに、日々私たちは手を使って色々な事をしています。手で人に触れますし、自分にも良く触れます。手で様々なところをつかみますし、手で色々な物を持ちます。かゆみがあれば手で搔きますし、痛いところがあれば手でさすったりもします。感染の媒介になりやすいことが、とても良く理解できますよね。

もし目に見えて手が汚れていたら不快ですし、何か他の物や人に触れられないから困りますし、きっとすぐに洗面所へ直行し、手を洗いますよね。ウイルスは目に見えないですが、目に見える汚れと同じように対処しなければいけないんですよね。

それともうひとつの理由ですが…。人の行動を観察するという実験が行われた事があります。その実験の結果、一般的に人は5分に1回は自分の目や鼻、口を触っていた、という事が分かりました。もちろん人それぞれに差はあります。でも、私はこの実験の事を知った後、周りの人を何気なく見てみた結果の感想は「人は頻繁に顔を触ってるんだなぁ!」でした。もちろん、自分の行動を振り返っても、同じように思いました😲

第一に、なるべく顔に触らないようにすることは大切です。でも、無意識に触っちゃうことってあると思うんです。
つまり、こういった接触感染を予防するために「手の衛生」というのは非常に大事、と言えるんですね。

次に、手洗いの方法について書きます。

手洗いには、“石鹸と水で洗う”方法と、“アルコール消毒剤”で消毒する方法がありますよね。新型コロナウイルスは、どちらも効果がありますから、どちらで行っても大丈夫です。ただ、気をつけなければならない事が一つだけあります。それは、もし手に鼻水やたん、唾液などがついていたら、アルコール消毒剤では効果がない、という事です。ウイルスは鼻水などの水分に守られてしまって、消毒が効かないのです💦

ですから、鼻水などが手についた時は、“石鹸と水”で、汚れもウイルスも一緒に洗い落としちゃいましょう‼
手のひら、手の甲、指の間、指先、爪先、親指の周り、手首、と洗い忘れの部分がないように、“石鹸と水”で洗う時は30秒以上、アルコール消毒剤で消毒する時は15秒以上かけて行いましょうね♪

では、手を洗う(アルコールで消毒する)タイミングについてはいかがですか?いつが必要な時でしょうか?

まずは、食事をする前と料理をする前ですね。理由は、これから口に入る食べ物や飲み物などをウイルスで汚さないためです。それと、自分の手にウイルスがついているかもしれないと考えて、それを自分の目や口、鼻に運ばないために手洗いが必要なタイミングがあります。それは、“外から家や学校、会社などについた時”“トイレの後”“みんなが触る物に触った後”“マスクを外した後”です。

正しいタイミングで、正しい方法で手を洗って、感染を予防しましょう!!

手洗い

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