ニルセビマブは、RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)感染による重症化を防ぐための予防薬です。2024年5月から基礎疾患のない乳幼児に接種可能な抗RSウイルスヒトモノクローナル抗体製剤として日本でも発売されていますが、このたび、タイでも認可され、サミティベート病院スクンビットでは他院に先駆けて取り扱いが始まっています。2025年3月31日までは割引キャンペーンを実施しますのでご案内します。
RSウイルスは赤ちゃんにとって身近なウイルスで、ほぼ全ての乳幼児が2歳までに感染することが報告されていますが、特に生後6か月までの赤ちゃんがかかると基礎疾患の有無にかかわらず重症化しやすく、合併症として肺炎、無呼吸、急性脳症、後遺症として反復性喘息(気管支喘息)などを引き起こすことがあり、予防が大切な疾患です。
ニルセビマブは、RSウイルスが体の中で増えるのを防ぎ、感染しても重症化しにくくする効果があります。1回の接種で約5か月間効果が持続するため、RSウイルスが流行するシーズンに合わせて予防できます。
乳児に対する効果:
- RSウイルスへの感染リスク 79.5%減少
- RSウイルスによる入院リスク 83.2%減少
- ICUでの人工呼吸器使用 75.3%減少
- 1回の接種で約5か月間予防
普通のワクチンは、体の中で抗体を作るのに数週間かかることがあります。でも、ニルセビマブは「すでにできあがった抗体を直接注射する」タイプの予防薬で、接種するとすぐにRSウイルスを予防しはじめるのも特徴です。
タイでは6月~10月の雨季にRSVが流行します。タイ小児科学会ではその前に接種を開始することを推奨しています。なお、流行している季節に生まれた赤ちゃんには、出生後できるだけ早くの接種が推奨されています。
タイ小児科学会のガイドラインでは下記のように推奨しています。
※2歳未満までが接種対象です
※妊娠中にお母さんがRSVワクチン(アブリスボ)を接種した場合には赤ちゃんの接種が不要なことがあります。必ず医師にお伝え下さい。
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ニルセビマブは、多くの赤ちゃんに安全に使用されていますが、よくある副反応は下記です。
不機嫌やぐずり
注射後にいつもと様子が違う、ぐったりしている、呼吸が苦しそうなどの症状が出た場合は、すぐに医療機関を受診しましょう。
0歳代のお子さんは1箇所に、1歳代のお子さんは薬剤を分けて2箇所に、筋肉注射します。
接種する部位が別であれば他の生ワクチン(小児定期接種ワクチン)と同時に接種することができます。
ニルセビマブまたはその成分(アルギニンやヒスチジンなど)に対して過去にアレルギー反応を起こしたことのあるお子さんは、ニルセビマブの接種を
お控えください。また、お母さんが妊娠中にRS母子免疫ワクチンを接種している場合は、出生直後の乳児に抗体薬を重複して投与することの副作用は明らかになっておらず、原則的に投与は行いません。
費用は下記のとおりです。2025年3月31日まで期間限定価格で提供しています。購入される前に小児科医による診察を受け、薬剤の予約をされた方のみにこちらの費用が適用されます。
ニルセビマブ(Nirsevimab)
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期間限定価格
(THB)
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月齢 0-12か月
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17,490
24,100
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月齢 12-24か月
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34,200 48,200 |
事前の医師診察費、接種当日の医師診察費、医療器具、病院施設料が別途かかります/費用は変更されることがあります。
※上記割引費用は、2025年3月31日までに診察、薬剤購入をした方向けです。実際の接種は雨季でRSウイルスの流行がはじまる直前の2025年5月頃をおすすめします。
RSウイルスは、毎年流行し、多くの赤ちゃんがかかる感染症です。重症化を防ぐためにも、医師と相談しながら、適切なタイミングで予防を行いましょう。