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ウイルスに感染し、2~7週間の潜伏期間の後に、急な発熱、全身のだるさ、食欲不振、吐き気や嘔吐が見られ、数日後には黄疸(皮膚や目の白い部分が黄色くなること)が現れます。
成人は小児よりも所見や症状が現れやすく、高齢者では重症度と死亡率が高くなります。ただし、日本では60歳以上の人の多くが免疫抗体を持っています。
感染した場合には、症状の発現前と症状の消失後にも、数週間はウイルスを排泄しますので、他人に感染させないように注意しましょう。
特別な治療法はありません。症状に応じて治療し、安静にして抗体ができることを待ちます。
手洗いの励行などの一般的予防法に加え、衛生状態の悪いところでは、生水、氷、生肉、生野菜などにウイルスが付着している可能性があります。ミネラルウォーターや一度沸騰させた水、加熱調理してあるものを選びましょう。また、カットフルーツでは、洗った水が汚染されていることがあるので、食べるならば自分の手で剥く果物の方が安全です。
国際的に、数種類のA型肝炎ワクチンが利用可能ですが、ウイルスから身を守る有効性と副反応はすべてのワクチンで同様です。ワクチンを1回接種後の1か月以内に、ほぼ100%の人でウイルスに対する抗体価が感染を防ぐレベルになります。また、ウイルスに暴露された後でも、ウイルスとの接触機会から2週間以内に1回接種を受けることができれば感染予防効果があります。ワクチン製造業者は、接種後5年から8年の長期予防効果を確実にするために2回接種することを推奨しています。世界中で、何百万もの人々がワクチンを接種していますが、重篤な副反応は起こっていません。1歳未満の小児に承認されたワクチンはありません。
当院ではA型肝炎ワクチン、A型肝炎B型肝炎混合ワクチンを取り扱っております。
タイに渡航予定がありその他のワクチン(狂犬病、デング熱等)の接種もご希望の方はタイで推奨される予防接種・ワクチン(成人)をご覧ください