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(日本人のみ/2024年10月末時点)
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1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 |
12月 |
合計 | |
2022年 |
外来 |
- |
- |
- |
- |
2 |
- |
5 |
9 |
16 |
24 |
13 |
6 |
75 |
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うち入院 |
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- |
- |
- |
2 |
1 |
3 |
7 |
7 |
15 |
7 |
3 |
45 |
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2023年 |
外来 |
8 |
4 |
3 |
1 |
2 |
2 |
8 |
10 |
1 |
22 |
21 |
14 |
96 |
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うち入院 |
5 |
- |
1 |
1 |
1 |
- |
4 |
6 |
8 |
12 |
10 |
4 |
52 |
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2024年 |
外来 |
5 |
9 |
7 |
4 |
1 |
3 |
0 |
3 |
1 |
2 |
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35 |
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うち入院 |
0 |
3 |
3 |
2 |
0 |
1 |
0 |
0 |
0 |
2 |
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11
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2~14日(通常3~7日)の潜伏期間の後、突然の発熱で発症し、激しい頭痛、関節痛、筋肉痛が現れます。発症後、3~4日後から胸部・体幹から発疹が出現し、全身に広がります。発熱後、約3日経過した頃から血小板が下がる傾向があるため、発熱後早期に医療機関に受診することが望ましいです。
突然の発熱の後、頭痛や関節痛などが現れることが多いです。しかし、発熱だけの症状の患者さんもおられますし、ひどい嘔吐下痢も併発する患者さんもおられ、症状は様々です。前述のとおり、発熱後に血小板が低下し、出血傾向になる危険性があるため、発熱後、なるべく早く医療機関に受診し、医師の診断を受けていただくことが重要と思われます。(血小板が低下していることは自覚症状ではわからないので、採血検査を行うことで、血小板低下を確認できます。)
前述した通り、デング熱に対する根本的な治療法はありません。しかし、重症化を予防するために輸液療法などの適切な治療が重要になってきます。当院では、患者さんの状態や採血結果などを考慮し、医師の判断のもと、入院・輸液管理などを行うことがあります。デング熱は、発熱以外に頭痛や嘔吐・下痢などの消化器症状、その他様々な症状が現れるため、これらの症状に対する対症療法も合わせて行われます。
免疫や防御機構の問題で小児はデング熱に感染しやすいと言われています。また,再感染での重症化の危険性は小児が成人の約 15 倍とする報告もあります(*)(**)。
*Guzman MG, Harris E.:Dengue. Lancet. 385: 453-465,2015.
**Semenza JC, Sudre B, Miniota J, et al.: International Dispersal of Dengue through Air Travel: Importation Risk for Europe. PLoS Negl Trop Dis. 8:e3278. 2014.
デング熱にはDENV-1、 DENV-2、 DENV-3、 DENV-4の4種類の血清型があるため、1度デング熱に感染したからといって、その後、感染しないことはありません。それだけではなく、2回目以降の感染は重症化するリスクが高くなると言われています。
感染した後も引き続き、蚊に刺されないように予防を行うことが重要です。また、医師の指示に従って、デング熱ワクチンを接種することも有効な手段の一つと言えます。
タイでは年間を通じて発症しますが特に蚊の繁殖する雨季に多くみられます。2023年にはデング熱の感染例報告数が54,000人を超え、直近5年の最高を記録しています。タイではデング熱に感染し症状が出る人の8割は5歳~34歳と報告されています。
デング熱かどうかを判断するためには、採血検査などで判定します。
インフルエンザウイルスやCovid-19のように、現時点では抗ウイルス薬がありません。このため、感染が判明次第、早期の治療介入が重要となってきます。
発熱の原因がデング熱であれば、早期の治療介入により重症化リスクを減らすことができます。
発熱の原因がデング熱でなかったとしても、インフルエンザやCovid-19であれば、発熱したまま仕事したり活動したりすることで、周囲に感染を広げることになります。いずれにしても、発熱の症状があれば、医療機関を受診することをおすすめします。
デング熱からの発熱に対して、アスピリンやイブプロフェンなどを服用すると出血を助長するリスクがあります。どうしても解熱薬を使用する場合は、アセトアミノフェン(タイレノールなど)を使用するようにしてください。
1. 日常でできる予防対策
2. ワクチン接種(原則4~60歳)
アウトドアの席を設けているレストランでは、虫除けスプレーや蚊取り線香を置いてあるとことがほとんどですので、店員さんに聞いてみましょう。
※小児に対する虫除け剤の使用について詳しくは、厚生労働省検疫所のページをご覧ください。
4種類の血清型(DEN-1、DEN-2、DEN-3、DEN-4)のすべてに効果があるワクチンです。国際臨床試験では下記の有効性が確認されました。世界保健機関(WHO)は武田薬品が開発したデング熱ワクチン「QDENGA(キューデンガ)」について、デング熱が大規模流行している地域で子どもへの接種を推奨すると発表しました。タイでも認可され当院でも接種を始めました。
接種後12か月後時点 | 接種後4年半時点 | |
デング熱の発症予防 |
80.2%有効 |
61.2%有効 |
デング熱での入院抑制 |
90.4%有効 |
84.1%有効 |
予約はなしで接種できます。
接種される方の年齢に応じて受付時間・接種場所が異なりますので下記をご覧ください。
4歳~60歳の方(タイでの推奨)
デング熱感染歴の有無に関わらず接種可/接種前の抗体検査は必要なし
2回(2回目は3か月後~6ヶ月以内)
発売前の論文報告では重篤な副作用は認めませんでした。ただし発売後の報告で皮膚の発赤や発熱が現れることがあり、双方とも、接種後2週間以内に発現し、数日で症状は消失することが多いと言われています。1回目の接種後のほうが、発赤・発熱とも症状発現の割合は高いと報告されています。
どのような薬剤でも副作用は“ゼロ”ではありません。(インフルエンザワクチンでも副作用のリスクはゼロではありません。)担当医師とよく相談の上、接種を行ってください。無料の医療相談でも相談可能ですのでご利用ください。
デング熱は複数回感染する可能性があり、本ワクチンはデング熱の4つの型すべてに効果がありますので一度デング熱にかかった方(通常は1つの型のウイルスに感染)にとってもワクチン接種が有益です。
デング熱から回復した人が、デング熱ワクチンを接種する場合、少なくとも 6 か月あけた方が良いとされています。
デングウイルスに感染するとデングウイルスに対する免疫が形成され、このような免疫力が高い時期(感染後6ヶ月以内)にワクチンを接種しても、ワクチンの有効性が低下してしまう可能性があります。デングウイルス感染後、時間の経過とともにデングウイルスに対する免疫が徐々に低下し、6ヶ月を経過するとワクチンが接種することが可能となります。
2回目のQdenga投与後30日後(1回目投与後からは120日後)には、ウイルス型4つの型ともに、97%以上の免疫獲得が認められています。
上掲の通り、タイ在住邦人の間でも2023年はデング熱感染者が多くなりました。雨季の中でも特に10月に感染者が増えますので抗体が作られる時間を考えると、タイ在住の方は8-9月ぐらいまでに2回分の接種を終えておくと安心です。
ラオスやミャンマー、バングラデシュ、インドなどのタイの近隣諸国にお住まいで、今後、数年にわたり東南アジアに滞在される方には接種が強く勧められます。有効性も4年は続くという報告がありますので2回分を完了しておけば駐在中は効果を期待できます。
小児の感染割合が多く、WHOのSAGE (Strategic Advisory Group of Experts on Immunization) は小児に対して、キューデンガワクチンの接種を推奨しています。タイでは4-60歳の方が適応となっています。保護者の方が担当医師とよく相談の上、接種を行ってください。医療相談でも相談可能ですのでご利用ください。
デング熱に感染したことがある方、または過去にデング熱感染の血清検査を受けたことのある方のみがデングバシア(Dengvaxia)の接種条件となっています。一方、キューデンガはデング熱感染の既往は接種条件に入っておりません。デング熱に感染した場合は、6ヶ月以上あけてキューデンガの接種をするようにしてください。
2023年12月1日~2024年10月31日までの期間でサミティベート病院スクムビットでキューデンガワクチンを接種した日本人は1242人です。
性別:男性
年齢:48歳
デング熱感染歴:無し
<接種日当日>
ワクチンの注射自体は痛みはありません。注射後、薬液注入部位に鈍い鈍痛を認めましたが、数分で消失しました。
4歳~14歳 | 15歳~60歳 | |
受付・接種場所 |
小児科 (本館2階) |
健康診断センター (日本人医療センター2階) |
日時 | 毎日/8時-18時 | 毎日/9時-14時 |
予約 | 予約は不要・すぐに接種できる医師をご案内します | |
費用 |
4,800B(2回分) 薬剤費のみ 医師診察費、医療器具、病院施設料が別途かかります/費用は変更されることがあります |
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※成人の方で、9時~14時以外の時間帯での接種を希望される方は本館の内科で接種が可能です。
※上記費用は2025年12月31日まで有効/費用は事前の予告なく変更することがあります。
※2本分のパッケージ料金です。ご購入後の返金はできかねます。
下記リンクからご予約ください。
医学博士、外科専門医、消化器外科専門医・指導医、がん治療認定医、関西医科大学医学部非常勤講師。関西医科大学消化器外科および大阪府済生会泉尾病院を経て来タイ。趣味はロードバイク。実用タイ語4級取得。「消化器を中心に、成人の疾患を全般的に対応いたします。タイ語も勉強中です。」
・在院スケジュール
火曜日~土曜日 7:00-17:00
・医療相談 (詳細は下記をクリックしてください)
火・木・土 9:00-16:00
タイに在住・渡航予定がありその他のワクチン(狂犬病、A型肝炎等)の接種もご希望の方はタイで推奨される予防接種・ワクチン(成人)をご覧ください
参照:
・Takeda’s Dengue Vaccine Recommended by World Health Organization Advisory Group for Introduction in High Dengue Burden and Transmission Areas in Children Ages Six to 16 Years
・Strategic Advisory Group of Experts on Immunization (SAGE) - September 2023, Highlights from the Meeting of the Strategic Advisory Group of Experts (SAGE) on Immunization 25-29 September 2023
https://cdn.who.int/media/docs/default-source/2021-dha-docs/highlights-3.pdf?sfvrsn=9237c77d_1
・Biswal S, et al. N Engl J Med. 2019;381(21):2009-2019.
・Biswal S, et al. Lancet. 2020;395(10234):1423-1433.
・Efficacy and safety of Takeda's tetravalent dengue vaccine candidate (TAK-003) after 4.5 years of follow-up. V Tricou, N Folschweiller, et al. 44th ICMM World Congress on Military Medicine, 2022
・An open-label, Phase 3 trial of TAK-003, a live attenuated dengue tetravalent vaccine, in healthy US adults: immunogenicity and safety when administered during the second half of a 24-month shelf-life, Sanjay S Patel, Peter Winkle, et al. Hum Vaccin Immunother. 2023 Aug;19(2):2254964. doi: 10.1080/21645515.2023.2254964. Epub 2023 Oct 17.
・デング熱について – 厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000131101.html