本日のご相談「日中のおもらし・おねしょ編」子どもなんでも相談より

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「子どもなんでも相談」で寄せられた質問と病院からの回答を定期的にご紹介していくシリーズ。

前回の内容はこちらから

 

今回は意外にも多くの方が悩んでいる「子どものおもらしとおねしょ」についてとりあげます。

今回のご相談

5歳(年長)の息子が日中におもらしをします。登園する5日のうち3日は、少しパンツが濡れている状態で帰ってきます。来年小学生になるので、学校やバスの中で漏れてしまわないか心配です。子どもと何度話し合っても、中々よくなりません。どう対応したらよいでしょうか?

南先生からの回答:

実は私自身、小学校1年の時に教室でおもらしをしたことがあるので、そのことを思い出すと、お母様がご心配される気持ちはよくわかります。
おねしょを含むおもらしは、排尿をコントロールする自律神経が未発達であることから起こり、学童になっても少なくとも6%のお子さんに見られることがわかっています。しかし、ほとんどのお子さんは何もしなくても徐々に回数が減っていき、7~8歳ぐらいまでに自然におもらししなくなります。
つまり、おもらしは子どもにはよくあることで、成長とともに勝手に治るものです。しかし、羞恥心からか、親もご自分のお子さんのおもらしをオープンにはしづらい雰囲気があって、実際以上にうちの子だけでは?!と孤立感を覚えておられることが多いようです。
おもらしは病気ではなく身体の未発達から起こるもので、生活習慣や精神論でなんとかなるものではなく、ましてやしつけの問題ではないので、実は何も言わない、何もしないというのが最善の方法です。このことに気持ちをもっていきすぎると、お子さんもお母さんも不要な罪悪感や反省に囚われてしまうかもしれません。この年齢のお子さんの半年、1年の発達には目覚ましいものがあるので、静かに待たれても良いのではと考えます。
一方で、病気のためにおもらしがある場合は治療が必要になります。これは年齢が大きくなっても全くましにならないという特徴がありますので、7歳を超えても状態が一向に変わらないという場合は小児腎臓科、小児泌尿器科にご相談ください。

6歳の息子は、寝る前に必ずトイレに行かせても、ほぼ毎晩おねしょをします。パンツで寝かせて、寝入ってから起きないようにオムツに着替えさせていますが、かなりの量がでています。そろそろお友達とのお泊まりもさせてあげたいのですが、病院に行けば薬などいただけるものでしょうか?

南先生からの回答:

6歳という年齢では、おねしょすることが直ちに異常だとはいえません。おたずねのように、薬を使って治すという方法はありますが、おねしょ(夜尿症)は年齢が高くなればほとんどが自然に治るものですし、神経や精神に作用する薬ですのでその副作用も気になります。まれに9~10歳になっても続く場合があり、そのような場合は、体になにか問題があるかどうかを診断したり、治療したりする必要が出てきます。6歳ということは1割くらいのお子さんがおねしょをする年齢ですので、あと2年ぐらいは様子見でもよさそうに思いますが、どうしてもということであれば専門医に相談してみてください。

8歳の女子、夜間のオムツがとれません。日中はお漏らしすることはありませんが、トイレは近いです。大きくなればいつかはとれると思っていましたが、さすがに2年生なので心配になってきました。

南先生からの回答:

8歳で毎日のようにおねしょがあるということですね。おねしょ(夜尿症)は自律神経の成長によって自然に克服していくものなのですが、小学校2年生という年齢で、お子さんの失敗体験による心理的、社会的な影響を考えると、そろそろ何らかの対応を考えたほうが良いのかもしれません。
寝る前の水分摂取を控える、寝る前にトイレに行くといった生活習慣だけで治す方法はなかなか効果が見えにくく、親にとっても子にとっても、失望に終わることが多いです。日本では下着の濡れを感知して本人を起こすアラーム療法や薬を使って治すという方法を考えますが、まずは腎臓を含めてなにか病気が隠れていないかどうか、無用な劣等感に悩んでいないか等をチェックし、その後どのような治療が必要かを考えるという手順です。ドクターにご本人やご家族のご要望を十分に伝えていただきながらうまく解決できればと思います。
まずは小児腎臓の専門医に相談するのが良いと思います。サミティベート病院ですと、スパジャリー医師が土曜日以外は出務しています。

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