地震のあとの子どもの心のケア

閉じる
line instagram youtube

お知らせ

 

Q1. 地震で建物が倒壊したり、人々が逃げ惑う映像を見た後、子どもが泣いたり、引きこもったりしていたらどう慰めたらいいですか?

  1. できるだけ、そのような怖い映像は子どもに見せないようにしましょう。こうした映像は、強い不安や恐怖を感じさせてしまいます。もしすでに見てしまった場合は、ぎゅっと子どもを抱きしめ、愛情を示し、「地震はもう終わったよ」「今は安全だよ」と安心させてあげましょう。そして、普段通りの生活リズムに戻れるように促し、通常の活動を続けさせるようにしましょう。


Q2. どんな子どもが、特に地震のあとに不安を感じやすいですか?

  1. 次のような子どもは、特に不安やストレスを感じやすいです。

  • もともと感受性が強く、心配しやすい
  • 心や体の病気や発達の課題がある
  • 家庭内の問題に直面している
  • 過去に怖い体験(トラウマ)をしたことがある


Q3. 地震のあと、子どもが眠れない、悪夢を見ることはありますか?

    1. はい、よくあることです。
      しかし、もし何度も地震の悪夢を見たり、寝つけなかったりする場合は、心の中で地震の怖さを何度も思い出している可能性があります。これが続くと「急性ストレス障害(ASD)」という状態になっていることもあります。



    Q4. 地震の後、子どもがいつもと違う様子のときは、どうしたらいいですか?

    1. まずは、子どもの話を否定せずに、思いや気持ちを自由に表現させてあげましょう。話すのが難しい子どもは、遊びやお絵描き、作文を通して表現するのも良いです。質問されたときは、わかりやすく教えてあげましょう。また、子どもが安心できる環境を作り、そばにいてあげてください。

    2. もし、日常生活に支障が出るほどの心や行動の変化が続く場合は、専門家(カウンセラーや小児科など)に相談しましょう。


    Q5. 「急性ストレス障害(ASD)」や「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」って何ですか?

    1. 地震や事故などの怖い体験の後、強い不安や恐怖を感じるのは自然なことです。でも、その影響が長く続く場合は、特別なケアが必要になることもあります。

     

    【気をつけたいサイン】

    • ぼんやりしていたり、混乱している
    • 気分がずっと落ち込んでいる
    • 驚きやすく、ピリピリしている
    • イライラや怒りっぽさ、攻撃的になる、集中しにくさ、不眠

     

    【よくある心の状態】

    • 急性ストレス障害(ASD) : 怖い出来事のあと、3日~1か月くらいの間に起こる
    • 心的外傷後ストレス障害(PTSD) : 1ヶ月以上続く、または後から強く出てくる

     

      Q6. 子どもが恐がっているとき、親ができる安心させ方は?

      1. 次のようなリラックス法がおすすめです:

      • おなか呼吸(腹式呼吸)
        子どものおなかに手を当てて、5秒ゆっくり息を吸って、5秒かけて口から吐かせます。
      • 落ち着く音楽
        静かな楽器の音など、不安をやわらげる音楽を一緒に聴きましょう。
      • 安心できる場所を想像する
        「目を閉じて、安心できる場所を想像してみよう」と声をかけます。うまくイメージできないときは、親が言葉でやさしく誘導してあげても良いです。

       

      Q7. 地震のあと、家や学校で「安全でない」と感じる子どももいますか?

      1. はい、特に地震が起きた場所に戻ったときは、恐怖を感じる子どもも多いです。でも、怖さから、その場所や似たような場所を避け続けるようになると、心のケアが必要です。
        それは「急性ストレス障害(ASD)」や「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」のサインかもしれませんので、注意して見守ってあげましょう。



      Answer provided by Ajchara Trachoo, M.D., Child and Adolescent Psychiatrist at Samitivej International Children's Hospital (Srinakarin)

      アチャラ・トラチュー 医師

      サミティベート病院シーナカリン小児科

      児童・思春期精神科医

      コラム一覧へ

      ↑