「スマホ首」という言葉を、耳にしたことはありますか?テキストネックまたはストレートネックとも言われ、肩こりだけでなく首のこりや頭痛、眼精疲労、めまい、吐き気、そしてひどくなると顎関節症や側弯症などを引き起こすことがあります。
スマホ首は近年急激に増えており、その原因の1つがスマートフォンの使い過ぎと言われています。スマホは日常生活の一部、という方も多いのではないでしょうか?今回は様々な不調を引き起こす「スマホ首」をご紹介します。
「スマホ首(テキストネック)」という言葉は、ニューヨーク脊椎リハビリ医療センターの脊椎外科部長、ケネス. K. ハンスラージ医師による論文で初めて使われ、その後、瞬く間に広く知られるようになりました。
頭の重さは体重の約10%と言われています。体重50kgの人は5kgになる計算です。
この頭を支える首の骨(頸椎)は本来、緩やかなカーブを描いていて、頭の重さの負担を分散させるばねのような役割を担っています。しかし、「下向き」の首を前に出した姿勢を長時間続けることで首に大きな負担がかかり、カーブが失われて直線的(ストレート)に伸びてしまいます。
首は、傾ける角度によっては頭の重さの2倍以上の重さを支えることになるとも言われています。頭の重さがダイレクトに首や肩周りへの負荷となることがお分かりいただけるのではないでしょうか。
これが「スマホ首(テキストネックまたはストレートネック)」と呼ばれる状態です。スマホやパソコンなどの画面を覗き込む姿勢を続けているとなりやすく、一種の現代病ともいえます。
身体に現れる症状は肩こりや痛み、首の張りや痛み、頭痛のほか、眼精疲労、めまいやふらつきなどの様々なものがあります。専門的には「筋筋膜性疼痛症候群」と呼ばれます。
「筋筋膜性疼痛症候群(MPS)」とは、筋肉をおおう筋膜が硬くなったり周囲と癒着してしまい、結果として筋膜や筋の動きが悪くなったり、神経が引っ張られて痛みを起こす状態を言います。
この状態が続くと、自然に起こる加齢減少よりも早いスピードで椎間板の変性が進んでいわゆる「首のヘルニア(頸椎椎間板ヘルニア)」になってしまうことも・・・。
肩こり、頭痛、めまい、手のしびれなどの症状がなかなか改善しない、という方はもしかするとスマホ首かもしれません。
頻繁にスマートフォンをのぞき込む大人や、タブレットで動画を観ている子どもはタイでもよく見かけます。成長過程の子どもの、下を向く姿勢は首の歪みを引き起こしやすいので、注意が必要です。
また、悪い姿勢による首の筋肉への影響が、筋膜で一続きである頭皮やおでこにも生じ、おでこのシワにまで発展する!と言われています。
日常では
などに気をつけましょう。
小さなことの積み重ねが痛みを招くことも、そして逆に痛みを防ぐこともできます。家族みんなでスマホ・タブレットの使用時間が長くなりすぎないように気をつけて、使っている時と使った後の姿勢を正すことを意識したいですね。
気になる症状がある方は、サミティヴェート病院スクムビットの整形外科を受診ください。専門医や勤務時間などの詳細は、お気軽に下記までどうぞ。
サミティヴェート病院スクムビット
日本語コンタクトセンター
020-222-122(毎日:7時~20時)