【タイ在住者必見!】ソンクラーン中に特に気をつけたい子どもの体調

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毎年4月の中旬に、タイは一年で一番盛り上がるタイ正月、世界的にも有名な「ソンクラーン」を迎えます。もともとは新年に家族が集って仏像や年長者にほんのわずかな水を礼儀正しくかけて「敬意を払う」ための行事でした。が、この時期のタイは一年でもっとも暑い「暑季」。時を経て、今や水を思いっきり掛け合う「水かけ祭り」として一大イベント化しているのが現状です。特にバンコクではだれかれ構わず、昼夜を問わず水を掛け合う「無法地帯」と化してしまう場所もありますね。

タイ正月「ソンクラーン」

国籍も年齢も、大人も子どもも関係なく、ずぶ濡れになって思い切りはしゃぐのはここ国際都市バンコクならではでとても楽しいものです。この時期に気をつけてあげたい子どもの体調で注意すべき点を知っておけばさらに安心ですよ!

風邪とインフルエンザ

「暑いからサービス!」とばかりに、氷入りの冷水を掛けてくる人もいることをご存知でしょうか。氷入りの水は、特に身体の小さな子どもの体温を急激に低下させてしまいますので要注意。その上で、暑い太陽にあたったりすると体温が下がったり上がったり、と子どもには負担となってしまい、風邪、さらに悪いとインフルエンザや肺炎にもなってしまう可能性があります。大人は注意深く子どもの様子を観察し、無理をさせないように、途中でカフェなどで温かいミルクやお茶を飲ませたりしながら楽しみましょう。

冷房に注意

特に場所を移動しながら水掛け祭りを楽しむご家族やグループは、移動中も注意が必要です。身体が濡れたまま「タクシー」や「BTS」、上記の「カフェ」などの冷房にあたってしまうと芯から冷えてしまいます!身体をきちんと拭けるタオル、そして着替えを必ず持ち歩きましょう。

下痢・赤痢

ソンクラーンの外出中、お腹を満たすために買う食べ物も注意が必要です。この暑い時期は、よく火が通っていない食べ物や、氷、水などに普段以上に注意が必要。子どもに与える物が、新鮮な物か、安全に、清潔に保存されていた物か、きちんと確認しましょう。下痢症状が1~2日で治らない場合、また、深刻な脱水症状(涙を流さないで泣いている、尿量減少、無気力、食欲がない、高熱や悪寒で震えているなど)が見られる場合などはできるだけ早く医師の診察を受けるようにして下さい。

皮膚や目の炎症

水かけ祭りでは、水を掛け合う以外に、水で溶かしたタルカムパウダー(いわゆるベビーパウダー)を相手の顔に塗ってまわる、という風習もあります。清涼感のあるベビーパウダーを使う人もいますので、もともと敏感肌の方は気をつけましょう。また、汚い水を使って溶いたタルカムパウダーが長時間、肌についたままになっていると敏感肌でなくても肌に炎症や、発疹などの真菌性皮膚感染症にかかったり、アレルギー反応が出たりすることがあります。

結膜炎もソンクラーン中によく見られる病気で、不潔な水が目に入ると、眼をこすったりして、眼の感染症のリスクが増えます。また、タルカムパウダーが目に入って、洗い流さずそのままにしていると、それが目の中に残って、炎症や感染症を引き起こしてなってしまうことがあります。

水が掛かったり、水を掛け合ったりした後は、子ども(と自分の)身体を洗って清潔にすることが最も大切です。何時間も水に濡れたままの状態でいることは避け、身体と髪をよく洗い、完全に乾かして下さい。簡単なことですが、こうすることで皮膚や目への感染症を予防できます。

脱水症

子どもは代謝機能が未発達で、大人のように体温をうまく調整できません。ソンクラーン期間中は、水を掛け合っていない状態だと、非常に暑い時期。子どもの熱中症に気を付けましょう。暑い気候の中、脱水症にならないように、適度な塩分と水分の補給をこまめにさせましょう。
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しめやかな雰囲気の日本のお正月とは違い、とにかくはしゃぐタイのお正月は暑い国ならではのイベント。元気に、健康に、家族で楽しみたいものです。

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