ヒトの身体には「常在菌」と呼ばれる、無数の細菌が存在します。 体内に侵入してくる病原菌を排除するなど人体を守り、共生関係にあるものですが、体調を崩したり、疲労やストレスなどで免疫力が下がると、身体に影響を及ぼす場合があります。
ここでは、日本人女性の患者さんに比較的よくみられる「カンジダ膣炎」について説明します。
カンジダ菌という真菌(カビ)が、異常繁殖しすることで起こる膣炎のことです。 免疫力の低下とともに自浄作用が下がってしまい、湿気がこもった時に菌が繁殖して起こります。
体内の常在菌が原因ですので、誰もが発症する可能性を持っており、女性にとってポピュラーな病気です。保菌率は非妊婦で15%、妊婦で30%と言われています。 また、身体の調子が崩れると発症するので、いったん治癒しても再発しやすい、日和見感染症であるのも特徴です。
典型的な症状は下記です。
何度もかかっている方は「またカンジダだ…」と思い当たるかもしれませんが、初めてこのような症状が出た方は、他の病気を否定するためにも、一度、婦人科医の診察を受けましょう。
真菌(カビ)は、湿気がある環境を好み、膣内が湿っていると増殖しやすくなります。 健康な時は抵抗力がありますが、免疫力が下がっていたり、他の病気で抗生物質の服用をしたりしているとカンジダ菌が膣内で大増殖してしまいます。
また、このタイの熱帯気候の高温多湿の環境で、月経期間以外でも、おりものシート(パンティーライナー)を使用していたり、さらにぴったりしたジーンズやストッキング、ガードルなどを着用しているとさらに湿気がこもり蒸れやすくなってしまうので、要注意です!
カンジダ膣炎は、再発を繰り返す人も多い、やっかいな病気です。 何度も繰り返す、という人は下記を実践してみてくださいね。