

「同じ薬を飲んでいるのに、他の人には効くのに自分には効かない」。そんな経験をしたことはありませんか。それを決めているのは、体質でも気のせいでもなく、あなたの遺伝子が影響しているのかもしれません。薬理遺伝学は、薬の効き方や副作用の出方を「遺伝子レベル」で解き明かす新しい医療の分野。私たちが生まれながらに持つ設計図をもとに、薬の“相性”を読み解く。これまでの手探りの処方から、根拠ある選択が現実のものになりつつあります。

欧米では10年以上前から、遺伝子情報に基づいて薬の種類や量を決める「オーダーメイド医療」が診療に取り入れられています。アメリカでは100種類を超える薬に遺伝子型別の投与基準が設けられ、イギリスでも国の医療制度として導入が進行中です。その流れは日本にも広がり、大学病院や中核病院では「薬理ゲノム外来」や「がんゲノム医療外来」が開設されています。現代の最先端医療はすでに、“みんなが同じ薬”の時代から“自分の遺伝子に合った薬を選ぶ時代”へと確実にシフトしているのです。

この薬理ゲノミクスの分野で用いられる薬理遺伝子検査とは、薬の代謝や作用に関わる特定遺伝子の個人差を調べる検査。その人の生まれつきの体質に基づいて薬の効きやすさや副作用のリスクを予測します。検査は採血だけでOK。体質的に副作用の恐れやアレルギー反応を起こしやすい薬を避けたり、用量を調整することが可能になります。また、その結果が生涯を通じて自身の医療データとして活用できることも大きなメリットです。

薬をより安全かつ効果的に使うために、まずは自分の遺伝子の個性を把握しましょう。その検査結果によって、あなたに最も適した薬の種類と投与量がわかります。すなわち試行錯誤を減らすとともに治療の確実性もグンとアップ。もう薬に振り回されることはありません。薬を使いこなすための新たな自己管理「個別化医療」時代の到来です。
解析は国際ガイドライン (CPIC)に準拠し、検査精度は99%以上。心臓病、がん、精神疾患など95種類以上の薬と24種類以上の遺伝子を対象にしています。個人情報はISO27001基準で管理され、結果は医師が丁寧に説明してくれます。科学の裏付けをもとに自分の体に最も合う薬を知り、選択する・・・それは、自分にとっての最適な治療をスピーディーに実現することにほかなりません。