自分を楽しむ年へ。

自分を楽しむ年へ。

特集

生活や気分を変えるために何かを始めたかったが、 今までなかなか動くことができなかった。 きっとそんなふうに思っている人も多いのではないだろうか。 しかし、日常を少しでも楽しくしたり 刺激的にする新しい趣味や習慣は、案外とすぐそばにある。 そこで今回の特集では、 新しい年を迎えるタイミングに合わせて、 「こんなコミュニティ」や「こんな人たち」のことを紹介。 好きなこと、IKIGAIを感じることを通じて 日常にアクセントを加えられる“場所”は、 探してみれば意外と簡単に見つかるもの。 来年こそは、もっと自分を楽しむ年へ。 さあ、あなたも動いてみようではないか。

MARATHON 【バンコク走遊会】 
走ることを通じて、生活に潤いとIKIGAIを。

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タイは、意外にもランニングが盛んな国なのである。年間を通じてなんと300カ所以上でマラソン(ハーフやミニも含む)大会が開催されていて、大きな大会ともなると日本を含む世界中からランナーが集まって来る。「こんなに暑い国なのに」と思ってしまうが、ほとんどのレースは日の出前にスタートして気温が上がる前に終わるというもの。コースもバンコクを走る国際マラソンや、世界遺産や遺跡群を走り抜けるものなど多岐にわたる。

“バンコク走遊会”の設立は1996年。現在は、月に2回の定期練習会を中心に、水、土曜日での合同練習や、街の名所をめぐる観光ランなども行っている。また、旅行を兼ねた合宿や遠征ランも企画し、走ることを通じて仲間とのつながりを広げている。同会の石井健太郎さんは、日本在住の頃にダイエットをきっかけにランニングを始めたのだが、タイに赴任するとその暑さが原因でランニングに対するモチベーションを失いかけていた。そんな時に同会を知り入会。メンバーが心からマラソンを楽しむ姿に心を打たれてチャレンジ意欲が再度湧いてきたという。レース後の打ち上げや練習会で、メンバーの報告を聞くのがとても幸せなひととき。今では、日々の生活の大きな活力になっているとのことだ。

お話を聞いた人:石井健太郎さん
(ANRITSU CORPORATION「SRIPIPAT ENGINEERING CO.,LTD出向中」)

CHOIR 【Bangkok Music Society】
多様な文化が交差する、国際色豊かなコミュニティ。

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クラシック音楽というと少し敷居が高いと感じるのが正直なところ。でも、実際にはそんなことはなく、多くの人たちがクラシック音楽を通じて交流を深めているコミュニティがある。“Bangkok Music Society(BMS)”は、バンコクで数十年前に結成されたアマチュア合唱団でありながらも、プロの音楽家や音楽講師も多く在籍し、クラシック音楽や世界各国の合唱音楽をタイ社会に広めるという高い理念をもって演奏活動を続けている。

このBMSで活動している日本人の一人が鹿野健太郎さんで、2005年にバンコクに赴任。その頃から同じ趣味を持つ人とのつながりを求めていた。そして、合唱団に参加したことでバンコク生活に大きな広がりが生まれたという。コミュニティでの共通言語は英語で、多様な価値観や視点に合唱を通じて出会えることも刺激となる。さらに、声を出す音楽活動は、自然と健康管理への意識を高めることにも。コンサートが近づけば、睡眠をしっかりとり、喉のケアにも気を配る。声を出し、美しいハーモニーに囲まれることは、極めて効果的なストレス予防になっているとのこと。日本人のメンバーも多く在籍しているので、クラシックの合唱団に興味がある人は問い合わせてみてはいかがだろうか。

お話を聞いた人:鹿野健太郎さん
(タイ国政府観光庁 マーケティング・アドバイザー)

BASEBALL 【Japan Baseball Club】 
日本人が主催する、“熱い”草野球チーム。

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日本では週末ともなれば、野球やソフトボールを楽しんでいるアマチュアチームを見掛けるが、バンコク都内はもとより、タイでは野球をしている光景をあまり見ることがない。その理由は年間を通じて暑いのと、そもそも野球に適したグランドや施設が少ないといった事情もあるのかもしれない。

そのようなバンコクを拠点として、日本人の主催で活動している草野球チームが“Japan Baseball Club(JBC)”である。創設は約20年前で、主な活動場所はバンコク都内北郊にあるクイーンシリキット・ベースボール・スタジアム。ここで毎月2回程度のペースで練習や試合をしている。JBCのキャプテンは佐藤勇介さん。高校では千葉県立高校の硬式野球部で投手としてプレーし、大学・社会人でも野球を続けてきた。前職の会社の辞令でバンコクに赴任したのだが、野球への情熱は変わらずJBCの活動を通じてタイでも野球に関われるようになったという。JBCの活動は練習や練習試合だけにとどまらず、近隣アジアの日本人チームを訪ねて海外遠征したり、アジア大会を主催しているというからすごい。野球を通じて国を越えて交流し、地域への貢献も忘れていない。目標は年に一度開催されるアジア野球大会で優勝すること。野球好きにはもってこいのコミュニティである。

PHOTOGRAPHY 【クルンテープ写真倶楽部】 
撮影スポットいっぱいのタイを撮りまくる。

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写真を趣味にしている人は多いと思うが、タイでも同好会的に活動しているコミュニティがある。“クルンテープ写真倶楽部”は、タイに住む写真撮影の愛好者が集まり、メンバーが撮った写真を持ち寄ったり、写真の撮り方を勉強しあったりしている。2か月に一度くらいのペースで例会があり、本格的なカメラや撮影テクニックの情報交換なども行われる。また、定期的に写真展を開催してメンバーの作品を出展している。また、撮影会もあるので、タイの写真スポットを巡ることもできる。

伊藤武さんは写真歴4年。熱心なメンバーの一人である。野鳥の撮影からスタートして、動物や人物などへと撮影対象を広げ、今もなお精進中だ。写真の魅力は、カメラを持って歩くことで不思議な発見があること。そして、なによりもカメラを通してでないと見ることができない景色と出会えることだという。次は何を撮ろうか、どうやって撮ろうかと、被写体を探すことで新たな好奇心が芽生えてくるのも快感なのだそうだ。なお、同倶楽部では写真を撮ることが好きな人はもちろん、写真を見ることが好きな人も大歓迎。カメラを持っていない人でも、スマートフォンで参加できるのも嬉しい。

お話を聞いた人: 伊藤武さん
(鳥屋花 代表)

SURFING 【Siam Surf Club】 
波乗りを通じた、多くの友人との出会い。

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サーフィン。その魅力にはまる人は多く、一生涯のスポーツとしてシニア世代になっても続ける人がいるほど。そんなサーフィンはもちろんタイでもできる。プーケット、ラヨーン、ホアヒンなどには有名なサーフポイントが点在するが、良い波が立つベストシーズンは5月〜10月の間。この期間のタイは、まさにサーファーズ・パラダイス。腕に覚えのあるサーファーは、タイの波を求めて各地へ遠征する。

“Siam Surf Club(SSC)” は、2014年に日本人4人によって立ち上げられた同好会。サーフィンをこよなく愛し、波に対する同じ思いを持つサーファーたちの交流クラブだ。同クラブのメンバーである鈴木大介さんは神奈川県出身のサーファー。日本では鵠沼海岸に毎週末通っていて、ロングボード歴は17年というベテランでもある。サーフィンの魅力はなんといっても波の上に乗った時の爽快感。また、サーフィンを通じてたくさんの仲間たちと出会えることだという。タイでサーフィンを楽しむにはサーフポイントなど専門的な知識も必要。それらを仲間同士でシェアしたりと情報交換も活発だ。海とサーフィンがつなげる南国ならではの交流の場、バンコクでの交流会も定期的に開催しているとのこと。

お話を聞いた人:鈴木大介さん
(NX SHOJI THAILAND CO., LTD. シニア・マネージャー)

HEAVY METAL 【METAL会タイランド】 
バンコク在住のメタル好きが集まるコミュニティ。

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バンコクは、タイの都市の中でも音楽が生活に根付いている街。生演奏を聴きながら食事や歓談を楽しめるレストランやバーも多く、演奏されている音楽のジャンルも幅広い。ロックやジャズ、ポップスはもちろん、タイのローカル音楽をいつでも聴くことができる。また、アマチュアが気軽に演奏できる店が多いのも特徴だといえる。まさに音楽に溢れている国際都市といったところだろうか。

そんなバンコクで、ヘヴィメタルを愛する日本人たちが結成したコミュニティがある。それが“メタル会タイランド”である。結成は2013年。当初5人のメンバーで発足し、メタルやハードロックを語り合うことで日頃の仕事のストレス解消を図ろうというのが目的だった。同会ではメタル懇親会やメタル新年会などの会合が随時開催され、演奏をできるメンバーの中でバンドも組んでいる。2014年に入会した厚見紀彦さんはギタリストで、バンコクでのロック歴も長い。同会のバンドではキーボードを弾くことも多い器用なミュージシャンなのである。「三度の飯よりもロックが好き」かどうかはわからないが、同会をはじめとした様々なバンド活動を楽しんでいる。厚見さんの人生の基軸はまさしくロックなのである。

お話を聞いた人: 厚見紀彦さん
(iCONEXT CO., LTD. ジェネラル・マネージャー)

KARUTA 【クルンテープかるた会】 
百人一首かるたを通じて日タイの絆を紡ぐ。

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百人一首といえば、凧上げや羽付きとともに日本の伝統的な正月遊びとして知られる。そんな百人一首を南国のタイで楽しむことを目的としたサークルがバンコクにある。設立は2005年。およそ20年の歴史を誇るのが“クルンテープかるた会”である。その活動は、毎週日曜午後の練習会(初心者講習、対戦練習)、毎週土曜夕方のオンラインかるた対戦、バンコクかるた大会開催(年一回)、オンラインかるた大会開催(年一回)、かるた教室(タイ人・日本人対象)、日本文化紹介イベント参加、現地校でのかるたレクチャーなどと多岐にわたる。同会の特徴はメンバーにタイ人が多いこと。百人一首の競技に触れることで日本語はもちろん、日本の歴史や文化を勉強できることが人気の理由だ。

同会会長の坂東真由美さんは2006年に入会。バンコクの教育機関で日本語教師をしている傍ら仕事で活かせるスキルを身につけようと始めたのがきっかけ。対戦時のはりつめた緊張感、音に集中して札が気持ちよく払えた時の快感は格別なのだそうだ。そして、かるたを通じてタイや日本を始め様々な場所や人との縁ができていくのも大きな喜びの一つ。本職以外にこうした場が持てているのはとてもありがたいことだという。

お話を聞いた人:坂東真由美さん(Wattana Wittaya Academy)
メール:krungthep.karuta@gmail.com

VOLLEYBALL 【ボンバーズ】 
バレーボールを愛する仲間と出会うなら。

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タイで盛んなスポーツとして、サッカーの他にバレーボールがある。特にタイの女子代表チームは世界でもトップクラスの実力で、「国民的スポーツ」といっても過言ではない。日本のSVリーグの試合がタイのテレビで放映されるなど、バレーボールに対する熱さは年々盛り上がりを見せている。バレーボールを楽しむアマチュアの数も増加していて、プレーを楽しむ施設もより充実してきている。

そんなバレーボールを通じて、バンコクで暮らす日本人の交流を深めることに一役買っているのが“ボンバーズ”だ。毎週日曜の9:00〜12:00に男女混合での練習会を実施。基本的に6人制バレーボールを行っているが、毎週水曜日19:00〜21:00にはビーチバレーボールの練習もしている。同チームの佐藤茂樹さんは、小学校から大学までバレーボールに親しんできた。仕事でバンコクに赴任したのをきっかけにボンバーズでバレーボールを再開して、同チーム在籍8年というベテランである。同チームでの活動は、仕事以外で世代や職業が異なる人たちが集まれる貴重な機会だという。メンバーがともにバレーボールをプレーし、練習後の食事会などで交友を深めることが、今のタイ生活にとってかけがえのないものになっている。

お話を聞いた人:佐藤茂樹さん
(クルマ相談窓口代表)

SOCCER 【Bangkok United Japan】 
大人になっても真剣勝負できる喜び。

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サッカーの魅力は、その戦術性の高さやチームワークの妙などが挙げられるが、数あるスポーツの中では使用する用具も少なく、誰でも幼い頃から気軽に始められるというアドバンテージもある。タイでも熱烈なサッカーファンは多く、自らがプレーを楽しむ競技人口も1,000万人近くいるともいわれている。

“Bangkok United Japan” は、1998年に創設された日本人主催のアマチュアサッカーチームだ。週2回の活動が基本となっていて、平日の練習は木曜日、土曜日か日曜日のどちらかにはリーグ戦(オフシーズンは練習試合)が行われる。リーグ戦ではタイの外国人リーグに参加している、本気でサッカーを楽しむことを趣旨にしているチームだ。同チームの浅川雄希さんは、5歳の時からサッカーを続けている。サッカーの良いところは、日本人はもちろんのこと、どんな国の人とでもボールを追いかけることで仲良くできるきっかけを作れることだという。日常はどうしても仕事が中心となるが、アドレナリン全開で、本気でダッシュしてぶつかり合う場所がチームでの活動なのだ。サッカーを通じて得られることはたくさんあるが、メンバー同士が、サッカー中や飲み会などオン・オフ両方の場面で交わすコミュニケーションによって、色んな立場や垣根を越えた繋がりを持てることが最高だとのこと。

お話を聞いた人:浅川雄希さん
メール:bangkokunitedjapan1998@gmail.com

FUTSAL 【グッドモーニングFC】 
フットサルを楽しむ爽やかな朝に。

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サッカーよりも小さなコートで繰り広げられる早い展開。個人技の見せどころも多く、一人ひとりのプレーヤーがボールに触れる機会が多いことからも人気があるのがフットサルだ。そして、初心者でも始めやすくダイエットにも効果的であることから、バンコクの街中のコートでもこのスポーツに親しむ人の姿をよく見かける。

“グッドモーニングFC” は、2014年6月にバンコクで設立されたタイ日本人向けフットサルコミュニティ。現在は週に5回ほど活動していて、今年11月8日に開催された在アジア日本人フットサル大会であるF-ASIA2025では、初優勝という快挙を成し遂げている。同チームの真野浩一さんは大学進学とともにフットサルを始め、リーグ戦やトーナメント戦に出場して当時は日本一を目指していたという。大学卒業後にタイへ移住し、フットサルタイリーグのチームに1シーズン所属。フットサル選手引退後に、コミュニティ運営をしている。フットサルの魅力は、経験や性別や年齢も関係なく誰もが楽しめる点。このスポーツを通じて、日本人はもとより世界中の人たちと交流しながらタイ生活がより豊かになっていくのを実感している。フットサルを楽しむ爽やかな朝を体感するために、少しでも興味のある人は気軽に問い合わせてほしい。

お話を聞いた人:真野浩一さん

RUGBY 【Bangkok Japanese Rugby Football Club】 
創部60年を誇る日本人ラグビークラブ。

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日本では人気スポーツの一つとして知られるラグビー。日本での競技人口はおよそ30万人(2018年データ)、その歴史は100年以上にもおよぶ。多彩な体格や能力を持つ人がそれぞれの持ち味を活かしながら活躍でき、スピーディで激しいコンタクトがその持ち味だ。また、「紳士のスポーツ」と呼ばれるフェアプレー精神も多くの人々の心をつかんでいる理由なのだ。

そんなラグビーを愛する人たちが集まったクラブチームがバンコクにも存在する。“Bangkok Japanese Rugby Football Club” は昨年、創部60周年を迎えたクラブチーム。海外で活躍する日本人駐在員のチームの中では最古の歴史を誇る。メンバーのバックグラウンドも多様で、初心者から日本代表経験者、年齢は20代から60代までと幅広い。年間を通して、東南アジア諸国の駐在員チームやタイのクラブチームとの定期戦、10人制ラグビーの国際大会やアジア駐在員チームNo.1を決める大会などがあり、各試合に向けて毎週日曜日にバンコク内のグラウンドを借りて練習している。そして、同チームの主将は世古陽泉さん。ラグビーを通じて仕事以外の目標を共にする貴重な仲間と出会い、仕事では到底得ることのできない、刺激と彩りを与えてもらっているとのこと。興味がある人はぜひ問い合わせてほしいという。

お話を聞いた人: 世古陽泉さん(JALUX ASIA Ltd.)
メール:bjrfc2008@yahoo.co.jp

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