
タイで暮らしていると、いったいリッチってなんなのだろうと考える機会が多くなっているような気がします。それはきっと、日本という平均社会で育ってきた自分にとって、タイのお金持ちの人々は、往往にして自分がお金持ちであることをアピールするのを厭わないイメージがあるからかもしれません。
じゃあ、いったいタイではどんな階層を“お金持ち”としているの?と気になって、ちょっと調べてみました。すると「上流層」とカテゴライズされる層の平均収入は月収が5万バーツ以上だと何かに書かれていました。この物差しによると、タイの総人口を約7,000万人として、この中の約300万人が上流層に当たるといいます。そして、このうちの100万人くらいがかなりリッチな人。つまり「富裕層」と呼ばれる人たちらしいのです。さらに、富裕層の中には「超富裕層」というカテゴリーがあり、ここに長者番付で常に上位に顔を出すような、有名企業の創業者などがいるということになります。
幸か不幸か、タイではそんな超富裕層の人にはまだお会いしたことがありません。日本では仕事を通じて何人かの“スーパーリッチ”な人と会ったことはありますが、みなさん努めて普通な感じを醸し出していました。でも、きっとタイの超富裕層の人はあまり普通を醸し出そうとなんてしないのだろうな、と勝手に想像しています。タイは日本と生活習慣や社会の成り立ち方も異なります。時々「あれ?」と感じることがあるのも、そのせいだと思います。
タイバーツが高止まりして、この国を支える輸出産業や観光産業が警鐘を鳴らしています。金(ゴールド)もなんだかとんでもない価格で推移しています。そんな昨今、ふと「リッチって何なのだろう」と思ってこんなことを書きました。
文・吉田一紀