監修: 皮膚科医 シニッチャヤー医師 (Sinijchaya Sahawatwong, M.D.)
Q.そもそも巻き爪とは何ですか?普通の爪とどう違うのですか?
- 巻き爪とは、爪の端や角が皮膚に食い込んでしまう状態をいいます。皮膚が炎症を起こし、痛みや腫れを伴うことがあります。通常の爪は皮膚の上をまっすぐに伸びますが、巻き爪では爪が横方向に湾曲し、皮膚を押し込むように伸びるのが特徴です。主な原因は、深爪や爪の角を丸く切りすぎるなどの不適切な切り方、または爪の形そのものにあります。
Q.巻き爪は放置しても大丈夫ですか?自然に治りますか?
痛みが徐々に強くなる、1週間以上続く、膿や赤み・腫れがある場合は、早めの受診をおすすめします。軽い場合は自然に治ることもありますが、痛みや炎症が続く場合は感染や変形の可能性があり、医療機関での治療が必要です。
Q.巻き爪になりやすい人の特徴はありますか?
特に10代と高齢者に多く見られます。成長期は爪の成長が皮膚より速く、「大きすぎる爪」となりやすい傾向があります。高齢になると爪が自然にカーブを強め、端が皮膚に食い込みやすくなります。また、深爪や合わない靴も原因となります。
Q.病院ではどんな治療をしますか?
症状により治療が異なります。軽度では、正しい爪の切り方指導、テーピング療法、靴の選び方などの保存的治療を行います。炎症が強い場合は抗生剤を使用し、食い込んだ爪を部分的に処置します。再発を繰り返す場合は手術が必要なこともあります。爪の一部を除去し、根元を薬剤やレーザーで処理して再発を防ぎます。
Q.治療後の予防法はありますか?
日常のケアが大切です。
- 爪の切り方:角が皮膚の上に見える状態でまっすぐ切り、深く切りすぎないようにします。角を少し丸めるのはOKですが、皮膚の下に隠れた部分を切らないように注意します。
- 靴の選び方:つま先に余裕のある靴を選び、足幅に合ったサイズを履きましょう。窮屈な靴は爪を圧迫します。予防には限界もありますが、正しいケアを続けることで再発を防ぐことが可能です。