

一般に「胃カメラ」と呼ばれる上部消化管内視鏡検査は、細く柔らかい内視鏡を口から挿入し、食道から胃、十二指腸の入り口までを観察する検査です。鮮明な画像で胃炎や潰瘍、ポリープ、腫瘍などの異常を、直接目視で確認できるのが大きな特徴。気になる部分が見つかれば、その場で組織を採取して詳しく調べることもできます。
胃炎、十二指腸潰瘍、そして胃がん…。胃のトラブルは早期発見が何よりも大切。症状がないまま進行することも多く、「まだ元気だから大丈夫」と思っている時期こそ検査のタイミングといえます。胃は、日々の食生活やストレスが密接に影響する臓器。症状がなくても45歳になったら、健康診断で一度は胃カメラ検査を受けておきたいところです。
「胃カメラは苦しそう」とためらう人もいるでしょう。サミティベート病院では、喉に局所麻酔スプレーを使う方法と、鎮静剤で眠って受ける方法があります。2025年は日本人約2,200人が受診し、95%が鎮静剤を選択。眠っている間に検査が終わるため、不安や負担が和らぐのも強みです。観察時間は20〜30分程度、目覚めるまでを含めると2〜3時間。鎮静剤を用いた場合は検査後に十分休息をとり、当日は重要な会議などは避けましょう。

胃がん検診でバリウム検査が広く行われる国は、世界でも日本などごく一部です。バリウム検査はX線画像から胃の形や粘膜の凹凸を確認しますが、病変が粘膜のヒダに重なると見つけにくいことがあります。また、異常が疑われた場合は、精密検査として胃カメラが必要です。内視鏡なら粘膜の小さな変化や色の違いまで直接観察でき、バリウム検査では捉えにくい早期病変の発見にも有効です。さらに、疑わしい部分があればその場で組織を採取し、生検につなげられるのも大きなメリットです。