

心不全とは、心臓の働きが低下し、全身へ十分な血液を送り出せなくなった状態。「心臓が止まる病気」と思われがちですが、実際には心筋梗塞や狭心症、心臓弁膜症、不整脈などの心臓の病気に加え、高血圧や糖尿病、脂質異常症などによって心臓に負担がかかることで起こります。誰にでも起こり得る病気ですが、加齢とともに発症リスクは高まるため、日頃からの体調管理も欠かせません。
症状の初期には疲れやすい、息切れがする、足がむくむといった症状が現れます。また、横になると息苦しい、夜中に咳や息苦しさで目が覚めることもあります。年齢や疲労のせいと考えて放置されやすい症状ですが、心不全のサインである可能性も。日常生活で以前より疲れやすくなったと感じたら注意が必要です。気になる変化が続く場合は、躊躇せずに医療機関を受診することをおすすめします。

診断では問診や診察に加え、心電図、胸部X線、心エコー検査などを組み合わせ、原因や重症度を確認します。治療は利尿薬やβ遮断薬などによる薬物療法が基本となり、症状によってはペースメーカー治療などが選択されることもあります。早期に適切な治療を開始することで症状の悪化を防ぎ、生活の質を維持しやすくなります。
心不全の予防には、塩分や飲酒を控え、適度な運動を続けることが基本です。高血圧や糖尿病などの持病がある方は、治療を継続することも欠かせません。年に一度は健康診断を受け、自分の体の変化を知ることも重要。「年齢のせい」と思っていた息切れやむくみが、心不全のサインであることもあります。小さな異変を見逃さず、早めに相談することが健康を守る第一歩です。