トップリーダーたちの後悔|だから、50歳までにこれをやっておきなさい。

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特集

あの日、何かを見落としていた自分へ。

  • もっと、妻と過ごす時間をつくればよかった
  • 健康に「大丈夫!」はなかった
  • いつでも心躍る「何か」を持つべきだ

人は、失ってから初めて気づく。その存在の大きさや大切さに。

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これまでの人生を振り返って、最も大切なものは何かと問われたら、私は迷わず「家族」と答えます。若い頃からそう思っていたつもりでした。しかし、本当の意味でその大切さを理解したのは、妻を亡くしてからです。

外交官という仕事は、国をまたぎ、時代の変化に向き合い、多くの責任を背負います。若き日には目の前の仕事をこなすことに精一杯で、家族との時間も「まだ先がある」とどこかで思っていました。しかし、人生は必ずしも思い描いた通りには進みません。かけがえのない人との時間には限りがあるのだと、その事実を知った時、初めて何気ない日常の尊さに気づかされました。もちろん、家族をないがしろにしてきたつもりはありません。妻を労わってきたつもりですし、子どもに対しても意識して時間をつくり、触れ合うことを大切にしてきました。それでも、「もっとできたことがあったのでは?」と考える瞬間があるのです。

社会に貢献すべく仕事に邁進することは、人生の大きな充実です。しかし、一方で、大切な人と過ごす時間も同じように私たちの生涯を豊かにしてくれるもの。それゆえに、忙しい日々にこそ家族との食事や会話、一緒に笑う時間を楽しんでほしいと思います。人生には、失って初めて、その存在の大きさに気づくものがあるのですから。

特別なあの日を思い返すたび、少し、私の心で何かが疼く。

我々の日常には、その時は何気なく過ぎても、後になって、その意味を思い知る一日があるものです。私にとって、それは子どもが生まれた日でした。妻は陣痛が始まってから出産までがとても早く、私が病院へ着いた時には、すでに子どもを出産していました。当時は、「間に合わなかったか」という事実を受け止めるだけで、それ以上深く考えることはありませんでした。

しかしその後、海外で暮らす中で、夫が出産に寄り添うことを重んじる文化に触れる機会がありました。新しい命を夫婦で迎える瞬間は「その時」しかありません。「その時」を共に過ごすことには、当然ながら大きな意味があるでしょう。しかし、私がそのことに気づいたのは、ずっと後になってからでした。子どもが成長し、家族という存在の大きさを知るほど、「あの日、妻のそばにいたかった」という思いが大きくなっていったのです。

人生は、いつだってやり直せるものです。けれど、二度と訪れない瞬間も大いにあるのです。だから皆さんには、仕事や人づき合いの予定だけでなく、人生の節目となる時間も大切にしてほしい。そんな日には、きっと、その瞬間にしか見えない景色に出会えるはずです。

健康を運まかせにしてはいけない。元気でいることはあなたの使命だ。

妻の病気が見つかった時、病はすでに進行していました。「なぜ、もっと早く気づいてあげられなかったのか…」何度も何度も、そう考えました。もちろん、早く受診していれば結果が変わったのか否かは誰にも分かりません。それでも私は、健康は運に委ねるものではないと思うようになりました。

病気は、気づかないうちに体を蝕んでいきます。それだけに、私は人間ドックの大切さを痛感します。健康診断は「異常を見つけるため」のものではなく、「元気に毎日を過ごすため」のもの。体に異変を感じてから病院へ行くのでは遅いこともあるでしょう。何も症状がない時こそ自分の状態を知っておく。その積み重ねが、将来の安心をつくります。人間ドックとは、そういうものなのです。

また、健康は本人だけの問題ではありません。私たちには家族がいて、仲間がいて、それぞれが社会の中で役割を担っている。だからこそ、自分が元気でいることには責任があるのです。皆さんの毎日がご多忙であることはお察しします。しかし、どうかご自身の身体、体調を確認する時間を持ってください。それが、これからの人生を、あなたらしく歩んでいくための準備です。

自分の体の声を聞きながら、「鍛える」より「整える」日々を。

健康のために体を鍛えることは、言うまでもなく重要なことです。体力の向上は仕事のパフォーマンスにもつながりますし、何より日常をイキイキと生きるための原動力にほかなりません。若い頃の私は、体を鍛えることが自分を強くすることだと確信し、時間を見つけては走っていました。マラソン大会でも、そこそこのタイムを出していたんです。しかし、そんな私も年齢を重ねてきたいま、「鍛える」ことへの向き合い方が少し変わってきました。無理をして負荷をかけるより、自分の体の変化を受け入れながら、その日の体調に合わせて「整えて」いく。そんなふうに過ごしていると、日々の小さな変化にも自然と目が向くようになり、血圧の数値も安定してきました。

健康は、一度だけ頑張っただけでは手に入らない。毎日の「自分への気配り」が、これから先の人生を支えてくれます。ぜひ、自分に合った「整え方」を見つけ、継続していきましょう。年齢に合わせて鍛え方を変えることも、自分の体を気遣う知恵なのです。

人生は、まだまだ豊かになる。男たちよ、しなやかに生きよ。

最後に、ずいぶん昔の話しをしましょうか。青年の頃の私は、外交官ではなく、実は舞台俳優になることを夢見ていたのです。実際にオーディションを受け、芸能事務所に所属していたこともあります。最終的には外交の道を選びましたが、その選択を悔やんだことはありません。対話によって国と国をつなぎ、平和を築く仕事に携われたことは、私の人生の誇りです。

ただ、あの頃に抱いていた芸術への憧れは、今も私の中に強く残っています。音楽や演劇、美術、建築。そうした世界に触れるたび、仕事とはまた別のところで人は育ち、感性は磨かれていくのだなと、つくづく感じます。感性とは、心に深く感じ、自分なりの意味や価値を見出す能力のことです。人は、仕事に役立つ経験を優先しがちですが、実はその周辺以外に、さらに大切なものがある。私は「知識を得ると、人は昨日とは違う人間になる」と思っています。本を読むことでも、楽器を奏でることでも、絵画を鑑賞することでもいい。知らない世界に触れるたびに必ず視野は広がり、他者や世界への理解も深まります。本物に触れる時間の中には、その人を変えてゆくパワーが息づいている。人生の豊かさとは、そういうところにあるのです。

皆さんにも、かつて「好きなこと」に夢中になった記憶があるでしょう。心を躍らせ、目を輝かせていたあの時…。私は思います。これからの人生にこそ、そういうものが必要なのだと。人はいくつになっても、新しい世界を見つけることができ、それを広げていくことができると信じています。また、年齢を重ねるほど、それまでの経験が、これからの新しい学びや出会いをより意味のあるものにしてくれることでしょう。さあ、もう一度、心躍る時を。人生はいつでも「ここから」です。

大鷹正人(おおたか まさと)  駐タイ王国日本国特命全権大使

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1961年東京都生まれ。東京大学経済学部経済学科卒業後、1986年に外務省入省。経済局、アジア太平洋州局、国際法局などで要職を歴任したほか、2009年からは在タイ日本大使館参事官、公使としてタイ勤務を経験。その後、在アメリカ合衆国日本国大使館公使、外務報道官、駐ハンガリー特命全権大使などを務める。2024年1月、駐タイ特命全権大使に任命され、同年着任。二度目となるタイ勤務の経験を生かし、日タイ両国の友好関係のさらなる発展に尽力している。

もっと、時を大切にすればよかった。

  • もっと早く世界を見るべきだった
  • 健康は元気なうちから守るべきだった
  • 人生には仕事以外の時間も必要だった

人脈づくりばかりに気持ちが向いていた

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商社に入り、気がつけば半世紀近く働いてきました。タイへの赴任は三度となり、本当にいろいろな経験をさせてもらいました。その中で、私の人生を変えてくれたものとして真っ先に思い浮かぶのは「人とのご縁」です。

仕事を覚えることに夢中だった頃は、成果を出すことや責任を果たすことばかり考えていました。人との出会いが持つ意味まで、思いを巡らせる余裕はほとんどありませんでした。それでも、困った時には必ず誰かが手を差し伸べてくれました。上司、先輩、同僚、そしてタイで出会った多くの方々。その一人ひとりが、私を育ててくれたのだと思います。仕事は一人ではできません。相手がいて、仲間がいて、初めて前へ進めます。日本人会の活動でも同じです。肩書きや立場よりも、「この人となら一緒にやれる」と感じてもらえるかどうか。そんな日々の関わりが、やがて信頼へと変わっていくのだと信じています。

昔は、「人脈をつくる」という言葉をよく使いました。でも今は、その言葉に少し違和感を覚えます。人間関係は、つくるものではなく、自然と深まっていくものではないでしょうか。損得ではなく、目の前の人を大切にする。そうして結ばれたことが、振り返った時に「ご縁」と呼べるものになる。私はそんなふうに思っています。

これから年齢を重ねる皆さんには、ビジネスだけで人を見ないでほしい。一期一会という言葉があります。出会いとは、ときに人生の進む方向まで変えてしまうものです。その出会いを、かけがえのないものにしてください。

もっと早いうちから異なる価値観に触れたかった

今、思えば、もっと若いうちに海外へ出ておくべきでした。もちろん、商社に入り、タイにも三度赴任する機会をいただきました。ただ、もっと早い時期に海外を知り、多くの価値観に触れていたら、より柔軟な感覚が身についていたのではないか、と。

海外で生活すると、それまで「当たり前」だと思っていたことが、決してそうではないと気づかされます。文化も、働き方も、人との距離感も日本とは異なる。その違いを受け入れて初めて、自分の考え方にも幅が生まれました。言葉や文化は違っても、お互いを理解しようという気持ちがあれば、人はちゃんとつながれる。タイでの日々が、そのことを教えてくれました。

若い皆さんには、海外へ出る機会があれば、ぜひ一歩踏み出してみてほしいですね。海外でなくても、自分とは違う背景を持つ人の話に耳を傾けるだけで、これまでの常識を見直すきっかけになります。他者との違いを知ることは、自分を知ることでもあります。 視野が広がるというのは、知識が増えることではなく、人の話を素直に聞けるようになることなのです。

年齢を重ねていくほど健康を後回しにしない

若い頃は、自分の健康について深く考えたことはありませんでした。忙しく働き、多少無理をしても何とかなる。そんな毎日を過ごしていました。ところが50歳を過ぎた頃から、その考え方は変わっていきました。体は正直なもので、頑張り過ぎた分だけ、あとから必ず返ってきます。だからこそ、元気なうちから体の声を聞くべきなのです。

私は特別な健康法を実践しているわけではなく、自分のペースを守り、よく歩き、食事や睡眠をおろそかにしないよう心がけています。一つひとつは難しくないけれど、毎日継続するとなると意外に簡単ではありません。健康は、日々の暮らしの中で少しずつ育っていくもの。そう考えるようになってからは、自分の体にも以前より目を向けるようになりました。

まだ若いからといって、健康を後回しにしないでほしいですね。元気でいれば、やりたいことにも挑戦できますし、大切な人との時間も楽しめます。誰かのために頑張りたいと思うなら、まずは自分自身の体をおろそかにしない。その心がけが、仕事や人生を支える土台になっていくのだと思います。

40歳の自分に「頑張り過ぎるな」と声をかけてあげたい

40歳頃の私は、仕事が何よりも優先。責任も増え、毎日を慌ただしく過ごしていました。それでも体力には自信があり、「忙しいのは当たり前」だと思っていたんです。思い出してみても、あの頃の私は少し頑張り過ぎていました。

若いうちは、「まだ大丈夫」という気持ちがどこかにあります。頼まれれば引き受け、忙しいほど充実しているようにも感じていました。でも、走り続けるだけではいけません。時には止まってみることも必要です。あの頃は、その立ち止まるのを少し怖がっていたのかもしれません。

常に成果ばかり求めていると、いつの間にか自分の余力を使い切ってしまいます。だから、少し余力を残しながら自分のペースを守る。結果として、それが継続へとつながっていくのだと思います。

40歳の自分に伝えたいのは、「仕事は少し休んでも取り返せる。でも、体はそうはいかない」ということです。無理を続けることだけが責任ではないと知ってほしい。だから、どうか自分の体を後回しにしないでほしい。それは、あの頃の私が知っておくべきことでした。

人生は、仕事だけではもったいない。

ここまで仕事一筋で歩んできましたが、それを無駄だったと思ったことは一度もありません。目の前のことに夢中になり、その時々で精いっぱいやってきた。その一つひとつが、今の自分を作ってきたのだと感じます。

現在の年齢になって実感するのは、人生にはいろいろなところに、自分を豊かにしてくれるきっかけがあるということです。最近になって、「もっと料理を覚えておけばよかったかな」と思っています。誰かに振る舞えるほどの腕前でなくても、そんなことを楽しめる自分がいたら、毎日はもう少し違っていたのかもしれません。語学でも料理でも同じ。本当にうらやましいと感じるのは、その技術ではなく、「やってみよう」と思い、それを楽しみながら続けてきた生き方です。そんな人を見ると、「いい人生を歩んでこられたんだな」と自然に思います。

仕事には、いつか一区切りが訪れます。けれど、料理や語学など、暮らしの中で楽しめるものに定年はありません。だから私は、何歳になっても好奇心を失わず、「ちょっとやってみよう」と思える人でいたい。若い頃よりも今の方が、その気持ちは強くなっています。

これから年齢を重ねる皆さんには、仕事を頑張ることはもちろん、自分のためだけに使う時間も大切にしてほしいですね。好きなことを見つける。興味のあることに挑戦してみる。とにかく、自分が夢中になれる趣味を持ってみてください。「やりがい」は日常のどこかで案外と見つかるものです。そんな生活が、毎日をもっと楽しくしてくれるのではないでしょうか。

島田 厚(しまだ あつし) タイ国日本人会第51代会長

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1955年、 東京都出身。 1990年に前職(商社)の駐在員として初めてタイに赴任。 以来、日本とタイを行き来し、2013年10月からは3度目となるタイ生活をスタート。2016年4月より現職に就任している。「NPD(NIPPONPARKINGDEVELOPMENT(THAILAND)CO.,LTD)」の副社長を務めるほか、複数企業のアドバイザーとしても活躍中。長年にわたる日タイ間の経済・文化交流への貢献が評価され、2024年には日本国外務省より「令和6年度外務大臣表彰」を受賞。 趣味はゴルフ。

出会い。体験。そこに本来の学びがある。

  • 若き日々、学びの大切さを知るべきだった
  • 出会うべきは、共に成長を求める仲間だ
  • 旅に出る。人に会う。そんな体験を糧に

ふと、考えることがある。あの頃、学んでいたならば。

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格好つけるわけじゃないですが、私はこれでも後悔をしないように生きてきたつもりなんです。どんな状況においても自分なりに熟考し、決断し、進むべき道を見出してきました。したがって、過去を悔やむことではなく、振り返って次に生かすことが大切だと思っています。そういった意味では、私の日常なんて「反省」の連続なのですが。

とはいえ、もっと、こうしておけば良かったなと思うことが無いわけではありません。それは、「若いうちから学びの習慣を身につけておくべきだった」ということ。40歳を迎える頃、縁あって起業家たちが集まるコミュニティに参加するようになり、それまでとは違う世界が見えるようになりました。他人の話しや考え方に触れるだけでもかなり刺激になりますし、そうした経験が、次第に自身の会社経営にも影響を与えてくれたのです。それまでは勢いだけで走ってきました。もちろん、その勢いがあったから今があります。

しかし、1994年の創業以来、実はタイ国というステージ自体が著しく成長していたので、その動きにうまく乗れたことが良かったのだと思っています。つまり、「ツイていた」。だから何とかなってきたというのが本音ですが、もしも早いうちから経営やその周辺の知識に対する学習を習慣化でき ていたら、さらなる成果を上げられたのではなかったか? そんなことを考えることは確かにありますね。

自分が変わっていったのは、仲間たちとの出会いから。

40代に入った頃に、起業家の集まる会へと足を運ぶようになったことは先にも述べました。そこで出会ったのは、それぞれ事業を展開している経営者の面々。そんな人たちと、顔を突き合わせて話し合い、そして勉強会を通して、共にさまざまな知識を得てゆく…。面白いもので、学び続けていると、自然と付き合う人も変わっていきます。同じように成長したいと思っている人が集まり、お互いに刺激を受けるわけです。そんな環境に身を置いていると、少しずつ、自分が変わっていくのもわかります。「ああ、そういうことだったのか」なんて、今までぼんやりとしていたことが、ふっと明確になったりして。それを、私が実践できているかどうかは別ですが、何やら、何かが、わかってくるんですよ。

それともう一つ、彼らを見ていて気づいたことがあります。それは、主体性が大事だということ。自らの意思を貫き、それに対して責任持って行動することの大切さです。私も自分に向かって「お前も貫くべきだ」という強い気持ちになれたことは、経営者として、いくらか視野が広がったのではないかと思うんです。

意思に基づき行動せよ。主体性こそが、自分を守る。

「主体性の大切さ」を、さらに感じる場面があります。それについては、これから先の生活や健康に関わることなので、ぜひお伝えしたいと思います。昔は、会食に誘われれば断らないのが当たり前でした。仕事が終わると連れ立って食事に行き、そのまま二次会、三次会へ。「帰ります」なんて言える雰囲気ではなく、何よりそれが仕事の一部だと思っていたのです。

しかし、ある頃から考え方が変わりました。翌日の仕事や体調を優先し、「今日はここで失礼します」と言えるようになったのです。なぜなら、飲みたくない時は飲まなくていいのだし、帰りたければ帰ればいいのですから。実は、これも起業家仲間を見ていて腹落ちしたことなのです。きちんとしている人は、きちんと自分の意思を伝えます。主体性こそが自分を守るのだと、彼らは知っているのです。

健康にとって、食生活や運動が大事なのは当たり前ですが、その前に最も大切なのは、自ら判断し、責任を持って選ぶことでしょう。常に自分の状態を知りながら、無理をしないこと。流れに任せたり我慢をするのではなく、自分の意思をもって選択すること。そうした個々の主体性によって、それぞれの生活や健康は維持されていくのだと思います。

「先に帰らせていただきます」―しかしながら、時代も変わり、今ではそのような判断が尊重されるようになりました。こんな時代が来るなんて、思いもしませんでしたが。

激動する時代の中でも、普遍的なものへの追求を。

本当に時代の変化には驚きますね。想像を遥かに超えています。ITだ、AIだといって、世の中、すっかり変わってしまいました。さらに、こうしているうちにもどんどん変わり続けており、まだまだ変化の最中という。もう、こっちは付いていくのに必死です。しかし、変化できるものだけが生き残るのも事実。そのために何を変えていく必要があるのか?その答えは見つかっておりませんが、「変化イコール成長」なのだと、それをいつも自分に言い聞 かせています。

しかし、いくら時代が変わり続けるとはいえ、普遍的なものに目を向けることを忘れてはいけません。 若い人たちに伝えたいのは、「とにかく旅に出ろ」ということですね。若い頃の旅は、その人の人生に大きな影響を与えることが多い。タイに暮らしているのであれば、チャンスはなおさらです。この環境を生かさないなんて、非常にもったいない。国内でも近隣国でもどこでも行きやすいのだから、週末、家にいるくらいなら一泊でもいいから何処かへ出かけるべき。人生の選択とは、自分が経験した範囲内でしか選べません。時代がどんなに激変しようが、こればかりは変わることのない真実です。だからこそ、 気になるあの場所へ、あの国へ、出かけてみませんか?

人に会え。もっともっと会え。すべては、そこから始まる。

さらに「人と会う」ということも、若い時期にはとっても大切。重要なのは、一人でも多くの人と対面して話しをするということです。つまり、世代を超えた人々に、意図的に会いに行ってほしいのです。誰だって同世代と過ごしているのが一番ラクなものです。しかし、そこを敢えて年長者や後輩世代を相手に時間を使ってみてください。同世代同士には無用の緊張があり、年下への気遣いだって必要になるかもしれません。でも、そこには、必ず想定外の発見や気づきが潜んでいるのです。そうしたお宝は、こちらから掘り起こしに行かなきゃ絶対に手に入らない。そうやって、いろいろな人がいて、いろいろな考えがあるということを知ってほしいですね。「人と会って話す」という、その物理的な量が、これからを生きるあなたに不可欠な「人を見る目」を養ってくれることでしょう。

私の場合もそうですが、人は、あっという間に歳を取ります。いつまでも若いと思っていたら大間違い。脅かすわけではないですが、これは揺るぎない真理です。ですから、生きたいように生きなきゃ、自分の人生が嘘になる。思ったことを「言ってみる、やってみる」で構わない。自由に、力強く、それこそ後悔しないように生きてほしいものです。未来はまっすぐ、今日この時とつながっています。さあ、自信を持って歩き出してください。

小田原 靖(おだはら やすし) PERSONNEL CONSULTANT MANPOWER(THAILAND)CO., LTD. 代表取締役

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1968年、福岡市出身。1993年に渡タイし、翌1994年にパーソネルコンサルタント社を設立。30年以上にわたり、人材紹介をはじめ、通訳・翻訳、社員研修など幅広い事業で約1万社の在タイ日系企業を支援。「タイで頑張る日本人を応援する」を理念に掲げ、世界で活躍する日本人起業家組織WAOJE代表理事(2020~2022年)、タイ国日本人会理事なども歴任している。

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