必要な予防接種は、渡航先、渡航期間、渡航形態、自身の年齢、健康状態、予防接種歴などによって異なります。事前に渡航先の感染症情報を収集するとともに、それぞれの予防接種について理解した上で、渡航者一人一人が、どの予防接種を受けるかを決める必要があります。
詳しくは渡航先の国の在日大使館や勤務先、入学先、お近くの検疫所などでおたずねください。
タイ滞在の目的や期間により、推奨されるワクチンは異なります。まずはご自身に近いケースをご確認ください。
| 滞在目的 | 推奨ワクチン |
| 旅行・出張 などの短期滞在 | インフルエンザ、 (A型肝炎) |
| 駐在・留学などの長期滞在 | A型肝炎、 B型肝炎、 破傷風、 (狂犬病)、 (日本脳炎) |
| ボランティア・トレッキングなど農村部へ滞在 | A型肝炎、 B型肝炎、 破傷風、 狂犬病、 日本脳炎 |
| 小児 | 大人と同様。A型肝炎、狂犬病は日本の定期接種には含まれていないため、 長期滞在予定の場合はかかりつけ医に相談を。 |
上でご紹介したワクチンについて、「なぜ接種がすすめられているのか?」その理由や背景をまとめました。
世界中で流行。B型肝炎患者との性行為や、ウイルスに汚染された医療器具の使用により感染します。
B型肝炎患者から生まれた新生児は、生まれた時点で感染していることがあります。
アジア・アフリカ地域を中心に世界中で発生。犬や野生動物に引っかかれたり、咬まれたりすることによって感染します。
野生動物と接触する機会の多い場合や、奥地・秘境などへの渡航で、すぐに医療機関にかかることができない場合に特に推奨されます。

河野 春香 医師 (サミティベート病院スクムビット)
産婦人科専門医。昭和大学病院、昭和大学横浜市北部病院、昭和大学江東豊洲病院にて周産期母子医療センターで勤務。 腹腔鏡による婦人科手術も多数執刀経験あり。2023年6月からタイ駐在に帯同。2児の母として子育てにも奮闘中。
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