日本人医療職ボランティア通信#11 きれいな環境を保つ方法

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日本人医療職ボランティア通信#11 きれいな環境を保つ方法

こんにちは。タイ、バンコクのサミティヴェート病院スクムビット、日本人医療職ボランティア(JMV)です。
タイでは日々の新規感染者数が10数人程度と減少していますが、非常事態令、夜間外出禁止令や渡航者に対する検疫強化などの措置は継続されています。再流行で困っている北海道などの例もありますので、もう少しこのまま、一人ひとりが正しく感染予防の行動を続けていきましょう。

さて、不要不急の外出を控えてはいても、買い物には出る必要があったり、リモートワークできないお仕事の方もいらっしゃると思います。そうするとやはり外出せざるを得ず、外から家の中へウイルスが持ち込まれるかもしれない不安はあるかもしれません。きれいな環境を保って、家の中では安心して過ごしたいですね。

衣類や外出する時に使う靴やバッグ等の取扱い等々に関しては、サミティベート病院作成のポスターをご覧ください。
家族を守るため帰宅時に行いたいこと【新型コロナ対策】タイ・バンコク

ということで、今回は『新型コロナウイルス除去』を踏まえたお掃除の仕方について書いて行こうと思います。

特にお伝えしたいのは、ステンレスやプラスチック、セラミックの表面など拭き掃除する環境表面についてです。家の中に結構たくさんあります。机、シンク周り、PCやTVの表面、スマホ、スイッチ、リモコン、ドアノブ、蛇口…数えたらきりがありません。

拭き掃除の方法としては家庭用洗剤などを使って拭き取る方法、そして消毒液を使って消毒する方法の2通りがあります。両方ともする必要はありません。ただし、消毒液を使う時には気をつけないといけないことも。。。それも併せてお伝えします。

まず、『家庭用洗剤』について少し触れさせてください。そんないつも使っているような普通の洗剤で本当にウイルスが除去できるの?という思いの方もいらっしゃると思います。

手は“石鹸と水での手洗い”でも、“アルコール消毒”同様の効果があるとお聞きになったかもしれません。それは、『石鹸』の成分である界面活性剤が“汚れもウイルスも一緒に洗い流し“、さらに”ウイルスが感染するために必要な膜を壊してしまう“からです。界面活性剤は、一般的なお掃除用洗剤にも入っており、それでふき取れば消毒を必ずしも必要としないのです。

次に実際の使い分けです。「環境」を2つに分けて考えてみましょう。

拭き掃除

1つめは、ドアノブやリモコン、スマホなど、頻繁に触れる物やわりと小さいものです。これは家庭用洗剤、もしくは70%以上のアルコール消毒が良いです。塩素系消毒液も使えます。

99%程度のアルコール消毒(無水エタノール、というものです)は非常に早くアルコールが揮発するので、水分に弱い精密機械に向いていると言われています。消毒液を使用する場合、スプレーを吹きかけて終わり!では不十分です。スプレーが拭きかかるところと拭きかからないところが出てきてしまうからです。スプレーするのであれば、布などを使って表面全体に消毒液が触れるようにしましょう。

2つめは、大きい家具類など広い面積を持つものです。これは家庭用洗剤、もしくはハイターなどの塩素系消毒液が良いです。塩素系消毒液は次亜塩素酸ナトリウムという成分を0.05%に希釈して使ってください。売られている商品は1%や6%などがあって希釈方法が異なりますので、必ず説明欄を確認しましょう。アルコールはすぐに揮発してしまうので、広い範囲に使用すると、拭いている途中から単なる湿った布になって効果がなくなります。また、広い範囲にスプレーで噴霧すると空気中に気化された消毒液の成分がたくさん漂ってしまいます。アルコール消毒液も塩素系消毒液も粘膜や呼吸器系に良くないと言われていますので、広範囲にスプレーするのはやめましょう。

消毒液を用いて掃除をする時には、換気をしたり、マスクや手袋、ゴーグルなどをして自身の身体を守るように気を付けてください。また、塩素系消毒液は漂白効果があるので、色柄ものには注意しましょう。

今回をもって、「新型コロナウイルスに関する感染対策」のボランティア通信は終了します。
引き続き、健康に十分注意し、“感染しない・させない”よう頑張っていきましょう‼

ポスター(コロナウイルスはどのくらい生きられる?)

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