鼻うがいの効果と方法をわかりやすく紹介(PM2.5対策にも!)

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鼻うがいの効果と方法をわかりやすく紹介(PM2.5対策にも!)

タイの病院に風邪や鼻づまりでかかって、医師に「鼻うがい(鼻洗浄)をしましょう。」と言われたことはありませんか。日本だと喉をガラガラする「喉うがい」が一般的ですが、タイでは同じような目的で「鼻うがい」が一般的です。専門的には「鼻洗浄」と呼ばれます。

鼻の奥を、まさにうがいのように洗い流す方法で、鼻をかんでも出にくい粘り気のある鼻水や、話題になったタイの乾季に特にひどくなる大気汚染物質PM2.5、またハウスダストやアレルギー物質などを取り除く効果があります。鼻に水を流すというと「ツーン」としそうですが、体液と同じ浸透圧の生理食塩水を使いますので、全くツーンとせず、慣れるととても気持ち良く、クセになってしまう人も。

鼻うがいがなぜ良いのか?

鼻うがい

鼻の中を直接洗い流す「鼻うがい」。粘性があって自然に排出できない物質を洗い出してスッキリさせることができます。鼻の調子が良くないな、というときは一度試してみてください。

さらに鼻うがいは風邪や花粉症の予防にもなり、健康維持のためにもお勧めです。風邪の予防と言えば外から帰って「喉をガラガラ」することが日本人にはなじみ深いですが、実は、風邪のウイルスや花粉が付着しやすいのは、鼻の奥の上咽頭と言われており、喉うがいではここを洗い流すことができません。鼻うがいでは上咽頭までしっかりと洗い流せますので、より効果的な風邪・疾病予防といえます。

鼻うがいの効果

鼻の不快感の解消

鼻をかんでも出にくい粘り気のある鼻水もスッキリさせることができます。鼻水の他に、うみや痰なども洗い流せ、これらの喉への流れ込みも減らします。

風邪やインフルエンザなどのウイルス対策

風邪やインフルエンザの原因になるウイルスは、のどの奥の上咽頭に付着し、炎症を起こしますが、鼻うがいはこのウイルス対策になります。

ホコリなどのアレルギー対策

上咽頭に付着した花粉やホコリなどを洗い流すことで、アレルギーの原因を取り除くことが できます。

副鼻腔炎(ちくのう症)の予防・症状の緩和

副鼻腔炎は、目と目の間やほほなどにある副鼻腔という空洞にうみがたまる病気。風邪や花粉などが原因で炎症が起き、粘り気のある鼻水や鼻づまり、頭痛といった症状が起きます。鼻うがいでは副鼻腔を直接洗い流すことはできませんが、鼻の中の粘り気のある鼻水を洗い流すことができますから、ちくのう症の予防や症状の緩和に役立つと考えられます。

点鼻薬の効果

点鼻薬をする前に鼻うがいをおこなうと、薬の浸透効果が高まります。

鼻の不快感の解消

鼻うがいの専用器具

洗面器やストローなどで吸い込む方法もありますが、サミティヴェート病院では、小児科でも耳鼻科でも、鼻うがいの専用器具と洗浄液をお渡しします。これらを使って鼻に流し込むと簡単です。器具や洗浄液がなくなったら、薬局などで市販されているので購入しても良いと思います。

鼻うがいの専用器具

画像引用元:www.hashi.co.th/

ナースの説明や、取扱説明書を読めば大人の場合は問題なくできると思いますが、問題は子どもの鼻うがい。嫌がってやってくれなかったり逃げてしまったり。今回は、小児アレルギー専門医のワラダー先生に、子どもの鼻うがいについて説明してもらいましたので、動画をご覧ください。協力いただいたモデルは5歳の女の子です。

もっと小さい子の場合はじっとできないかもしれないので、動画を参考にしながら濡れてもいい格好で、浴室などでするといいかも知れません。

子どもの鼻うがいをする時の注意事項

  1. 子どもが鼻うがいを嫌がるときは、無理に行わないでください。泣いたり、息を止めたりした時に鼻うがいを行うと肺に水が入り込んだり、中耳炎になったりする可能性があります。
  2. 鼻に入れる水が多すぎたり強すぎたりすると、鼻粘膜を傷つけてしまうことがありますので注意しましょう。
  3. 点鼻薬を処方されている場合は鼻洗浄から10-15分ほど待って、鼻から水が出きってから薬を使いましょう。薬の成分が効果的に浸透します。

雨季の時期は雨が降ると涼しくなり、日が差すと暑くなり、体調管理が難しい時期です。また、乾季に入り涼しくなると、風邪や、雨が降らないゆえの大気汚染物質などが気になりますね。

子どもだけでなく、大人も、ぜひ鼻うがいを試してみてはいかがでしょうか。鼻の中を清潔に保ってバンコクでも健康な生活を送りましょう!

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